和室といえば障子。「和室にカーテン」と言うと、疑問を持たれる方も多いと思います。
ですが、ライフスタイルの多様化―――和室に障子が使われていない。和室とリビングが部屋続きである。和にモダン要素を取り入れたインテリアにしたい!―――等々。「和室にカーテン」を取り入れたお宅を目にする機会が多くなりました。
またカーテンは、機能的にもデザイン的にも非常に優れたものがでてきたため、そういった兼ね合いからも積極的に和室にカーテンを採用する方が増えてきました。
今回は、和室にカーテンをつけるメリットと、選び方を紹介させていただきます。
和室にカーテンのメリット
メリット1「遮光性」
障子の場合、室内に入ってくる光を和らげてくれますが、カーテンと比較すると遮光性は劣ります。
照明器具が発達した現代。明るさを自由にコントロールしたいときには、遮光性に優れたカーテンにアドバンテージがあると言えましょう。
メリット2「紫外線カット」
和室といえば「畳」。その畳を痛める原因の一つとして、窓からの紫外線が挙げられます。
障子は、光を和らげてくれますが、紫外線をカットすることはできません。
畳の日焼けを抑え、長く使い続けていくためにも、UVカット効果のあるカーテンはおすすめできます。
メリット3「デザイン性」
カーテンと言えば色・柄・素材など、豊富バリエーションのデザインが魅力。
多種多様な選択肢の中から、和に徹するも良し。他の洋風インテリアと組み合わせ、モダンにお部屋をコーディネートしてみるのも良いでしょう。
季節やイベント、様々なシチュエーションに合わせて模様替えができる。そんな楽しみ方が、「和室+カーテン」の魅力ではないでしょうか?
和室にカーテンの選び方
和の空間は、畳や建具に自然素材が用いられることから、ナチュラルな印象のコーディネートを心がけることで、よりまとまりの良い室内空間を演出できます。
以下では、「色」「柄」「素材」といった観点から、カーテンの上手な選び方を紹介させていただきます。
あなたがイメージするインテリア・コーディネートの参考になれば幸いです。
その1「色を選ぶ」
和室は建具や家具など、自然素材でできたものが多く使われています。
和を意識したい場合には、派手目の色使いは避け、室内と同色系統のベージュ・ブラウン系。畳に合わせたいときは落ち着いた色調のグリーン・ブルー系などのナチュラル系にまとめ、室内に統一感をもたらすのが良いでしょう。
リビングやダイニングとの続き部屋や、モダン要素をお部屋に取り入れてみたい場合は、ホワイトやブラック、濃い目の色調を取り入れてみるのも良いでしょう。
その2「柄を選ぶ」
一般的な和室に合うカーテンの柄は、色と同様「和」のイメージにあったもの。
室内に使われた自然素材に合わせた植物柄。伝統的な文様・和柄が、バランス良く上品に盛り込まれたもの。他には、あまり目立たない柄や無地など、しっとりと落ち着いたものが似合います。
大きな柄は主張が強いため、和の雰囲気を損なう場合もありますが、部屋続きのリビング・ダイニングとの兼ね合いや、和風モダンの要素を盛り込みたいときには、面白いかもしれません。
その3「素材を選ぶ」
木、和紙、畳。自然素材で構成された和室には、綿や麻などの天然素材がマッチします。
ですが、このような天然素材はとてもデリケート。日々の簡単なお手入れを念頭に入れると、扱いやすく型くずれしにくいポリエステル素材もおすすめ。今なら、綿や麻の風合いを再現したナチュラルなポリエステルカーテンもあり、「和」のお部屋づくりにも、違和感なくマッチすることでしょう。
ただし、「和室を寝室に使いたい」「畳の日焼けを避けたい」場合は、遮光性に優れた遮光カーテンを使うなど、用途にあった生地素材を選びましょう。
カーテン以外の選択肢
カーテン以外にも、ロールスクリーン、プリーツスクリーン、シェード、ブラインドなど、和室の窓辺を演出するものは沢山あります。
素材も、竹や木材の天然材を使用したものがあり、木目調の家具や畳・建具に馴染みやすく、和室の雰囲気にはぴったり。
カーテン同様、綿や麻の風合いを再現したポリエステル生地も多数販売されているので、障子ともカーテンとも違ったインテリア作りが魅力的です。
用途やコーディネートに合わせて、あなたのお部屋にあった一品を探し出してください。
さいごに
冒頭にもお伝えしたとおり、和室にカーテン」を選ばれる人は、年々増えてきています。
障子には障子のメリットがあり、和室に障子といった風情は、確かに日本人なら捨て難くあります。
ただ、そういった感性を捨てるのではなく、ライフスタイルの変化、カーテンを用いることのメリットを踏まえた上で、新たなインテリア・コーディネートに「和室にカーテン」を選択の余地に加えてみてはいかがでしょうか?